新しい上履きを買った時、「汚れを目立たなくするため」、「子供が左右を間違えない様に」、「子供が人の上履きと間違えて履かない様に」などの理由から、「そうだ!上履きデコしよっ!」と考える人が大変増えたと聞いています。
そこで、今日は、特に、定番の白い上履きについて簡単デコの作り方について考えてみたいと思います。
今更ながらですが、「上履きデコ」とは、「上履きにデコパージュする」という意味です。
また、「デコパージュ」とは、好きな絵を切りぬいて、デコレーションしたいもの(上履きなど)に貼って、上からニスで仕上げたものです。17世紀頃に日本の漆工芸を見て、イタリアの家具職人が真似をしたのが始まりだそうですよ。
日本発祥といっても良いですね。
「上履きデコ」は絵の苦手な人でも簡単にできるでしょう。
デコパージュの効果
防水効果があるので中に水が染みることがなく、汚れが付きにくいので手入れが簡単になります。
デコパージュに適した素材
好きな紙ナプキンや生地(薄手のものが扱いやすい)などで、白地に絵柄が描かれているものの方が見栄えがより良くなります。
・紙ナプキン
・折り紙
・生地
・・・など
紙ナプキンは数枚重ねでできているので、はがして絵柄のある1枚だけ使います。
そのほかの素材
・便せん
・メモ帳
・ポスター・オリジナルのデザイン画(PCからのプリントアウト)
→紙が厚い時は、優れた防水効果のあるケマージュを使って薄くします。
上履きデコの方法
①用意するもの(共通)
・上履き:布製(キャンパス地)で新しいものを用意する
・上履きにデコパージュしたい素材:紙ナプキンや生地など
・デコパージュ専用液:布専用を用意する
・絵筆:細筆と中筆を用意する
・はさみ:柄を切り抜いたり、余分な部分を切り取ったりする
・筆を洗う容器
・・・など
②手順
例1
(1)紙ナプキンなどから好きな絵柄を選び、周りの輪郭から少し(1mmほど)外側を丁寧に切り取る
→輪郭部分は、上履きの白地と馴染む様に白、または白に極近い色を合わせましょう。
(2)紙ナプキンは一番上の絵柄の一枚だけ残す
→先にはがすと上手くはさみが進まないことがあるので、切り抜いてからはがしましょう。
(3)上履きに切り抜いた絵柄を配置して、位置を決める
→配置した位置を覚えるのが大変なら、携帯電話などで画像に残すのも良いでしょう。
(4)絵柄をいったん外し、絵柄を置く予定の位置よりも少し大きめにデコパージュ液を塗る
(5)デコパージュ液を塗ったところに絵柄を乗せて、軽く押さえながら中央から空気を抜く
(6)乗せた絵柄の真ん中から外側に向かってさらにデコパージュ液を塗る
→乗せた絵柄が破れない様に注意深く塗ってください。
失敗した時は、ウェットティッシュなど濡れたもので拭き取り、やり直しましょう。
(7)デコパージュ液が塗り終わったら、乾かす
→デコパージュ液が乾いたら、第一段階が終わりです。
触ってもべたつきがなければ、乾燥が完了です。
(8)乾いたのを確認したら、上履き全体にもう一度デコパージュ液を塗る
→デコパージュ液の塗り具合を一定にしましょう。
(9)デコパージュ液が塗り終わったら、乾かす
→完全に乾いたら、できあがりです。
※もしも、時間がない場合はドライヤーの冷風で乾かしましょう。
熱風だと絵柄が熱でゆがむ場合があります。
例2
(1)上履きに乗せたい絵柄を切り抜く
(2)上履きにデコパージュ液を塗る
→デコパージュ液が均一になる様に塗りましょう。
(3)切り抜いた絵柄を貼る
→多少のシワは気にせず、スピード重視で貼りしましょう。
(4)上履きからはみ出した部分は切り取る
(5)上履きにトップコート用のデコパージュ液を塗る
→ここで多少の空気が入った場所が見つかっても、乾くと抜けています。
(6)よく乾いたのを確認してから、再度デコパージュ液を塗る
→「乾いては塗る」を数回繰り返すと、仕上がりがきれいで透明感が出ます。
例3
(1)紙ナプキンなど、好きな絵柄を切り抜く
→1mmほど輪郭を多く取るのがポイントです。
輪郭は上履きの白に合わせることで仕上がった時に、分からなくなります。
(2)できあがりを想像して上履きに配置する
→ゴムの部分ははがれやすいので避けましょう。
(3) 刷毛(ハケ)や筆で上履き全体に水を塗る
→絵柄が乗りやすい様に、上履き全体を湿らせましょう。
(4)ケマージュやデコパージュ液を塗る
→乾くのが速いので絵柄の配置を素早くしましょう。
(5)絵柄を乗せる
→空気を抜く様に中央から外に向かって押さえて貼りましょう。
(6)貼り終わったらデコパージュ液などを上塗りする
→ムラなく塗りましょう。
(7)完全に乾いたらデコパージュ液を再度塗る
→きれいにコーティングされる様に、「乾いたら塗る」を数回繰り返しましょう。
上履きデコをする上での注意点
・上履きは、ビニール製ではなく布製(キャンパス地)を選びましょう。
・紙ナプキンは数枚重ねでできているので、柄のある1番上だけを使います。
・絵柄の輪郭部分は、上履きの地と馴染む様に白を選びましょう。
・絵柄の配置は、足の動きに合わせてしわになる部分は避けましょう。
・子供の名前を書くスペースは確保しましょう。
・・・など
デコパージュした上履きの洗い方・注意点
・水拭きをする
→コーティングされて汚れにくいので、これだけでもきれいになる可能性があります。
・洗剤と柔らかい歯ブラシで、軽くこする
→強くこすると絵柄がはがれることがあります。
・熱い湯で洗ったり浸け置き洗いは絶対にしない
→絵柄がはがれてしまいます。
・乾かす時は、上履きの左右は離して干す
→左右を付けて干すと絵柄がくっついて取れなくなり、はがれてしまいます。
まとめ
今や100円ショップで手軽に揃う上履きデコ材料です。あとはたいてい自宅にある道具を使ってできます。上履きに始めから描くのが不安な人は、何度も絵柄の練習を紙にすることをお薦めします。それでも心配な人は、上履きの買い換えのタイミングで、手間でも使い古した上履きを1度洗ってから練習すると良いのではないでしょうか。ですが、余り出来映えは関係ありません。回を重ねる内に上手になっていくものです。子供の好きな柄、好きなキャラクターなどをデコパージュすることで、子供は喜び、幼稚園に行きたくない日も登園させる口実にできるかも知れません。上履きを可愛くデコレーションしてあげてくださいね。