幼稚園などで友達の上履きのイラストを見て、同じ様にやってもらいたいとせがまれた時、何の準備もなく今自宅にあるペンで、果たして上手く描けるのでしょうか。
ペンにも色々ありますし、どんなペンが上履きにイラストを書くことに適しているのでしょう。
失敗したら消すこともできません。
調べてみなければいけませんね。
※今回は、布製の上履きにしぼって解説しています。
落書きペンと布ペンの違い
・落書きペン:描く場所も素材も関係なく書くペンなのでペン全般を指します。
これは、あくまでも主観ですが、「落書きペン」と称するものでも選んで使えば、十分上履きにイラストを書くことができると思います。
例えば、布ペンの中の「水性の顔料ペン」などがそれです。
布ペン:まず、ペンのインクには2種類あります。
「水性」と「油性」です。
その2種類にもまた2種類のインクがそれぞれあります。
それは、「染料インク」と「顔料インク」です。
布に書くことができるのは、その中の「水性+顔料インク」です。
布に書けるペンはニオイが少なく繊維の中に浸透しないので、にじみも少なく仕上がりがきれいです。
にじみが少なく仕上がりがきれいな布ペンとはいえ、日常的に使用する上履きなどでは、やっぱり「描きっ放し」での使用は不安です。
念のため、デコパージュ専用液でコーティングする方が良いと思われます。
ペンの種類の一例
8種類のタイプの違うペンを比べています。購入の際の参考にしてください。
・布100%に書いた「洗濯前」(見た目の私感を書いています)
①水性顔料インク(プロッキー PM-120T:細字側)
②水性顔料インク(プロッキー PM-150T:太字側)
感想:多少のにじみ有
③水性顔料インク(リブ MyT-7)
④水性顔料インク(ポスカ PC-5M)
感想:多少のにじみ有
⑤油性染料インク(ピース PA-121T:細字側)
⑥油性染料インク(ピース PA-152TR:太字側)
感想:②よりもにじみ有
⑦油性顔料インク(パワフルネーム PNA-125)
⑧油性染料インク(ペイントマーカー PX-21)
感想:多少のにじみ有
・乾いてから布100%に書いた「洗濯後」(見た目の私感を書いています)
①水性顔料インク(プロッキー PM-120T:細字側)
感想:色は多少薄くなり、薄くにじんでいる
②水性顔料インク(プロッキー PM-150T:太字側)
感想:色は所々はげて薄くなり、大きくにじんでいる
③水性顔料インク(リブ MyT-7)
感想:多少色が薄くなり、にじみはあるが目立たない
④水性顔料インク(ポスカ PC-5M)
感想:色は半分くらいになるが、にじみはない
⑤油性染料インク(ピース PA-121T:細字側)
感想:変化は感じられない
⑥油性染料インク(ピース PA-152TR:太字側)
感想:色あせた様に見え、多少にじんでいる
⑦油性顔料インク(パワフルネーム PNA-125)
感想:見た目の変化は、ほとんど感じられない
⑧油性染料インク(ペイントマーカー PX-21)
感想:多少薄くなるがほとんど変化がない様に見える
※洗濯する場合、油性インクよりも水性インクの方が、色落ちは大きくなります。そのため、
他の衣類等と一緒に洗うと、色移りしやすいのでご注意ください。
(引用:uni MITSUBISHI PENCIL:http://www.mpuni.co.jp/customer/ans_109.html)
比較画像を見て感想(印象)を書いていますので、あくまで私感ですが上履きデコに使うペンを考えた時、「洗濯前」からにじんでいるものは避けたいですよね。
そこで、②④⑥⑧以外ならばデコレーション専用液を塗り重ねることにより、くっきり仕上がるのでは・・・と思いました。
資料を提供してくださったメーカー様には、分かり易い比較画像のご提供に感謝します。
まとめ
今回調べてみて、上履きデコをする場合のペン選びは、原料などをよく見て購入した方が、失敗が少ないと思いました。まずは、書いてすぐににじむのは、避けた方が良いでしょう。一押しは、「水性+顔料インク」です。細字用ならきれいな輪郭が書けるでしょうし、太字で塗り潰すにしても、にじまない分、広がらないと思います。にじまないペンであってもデコパージュ専用液の「乾く⇔塗る」を数回繰り返すことによって、コーティング効果が上がり、いつまでもきれいなままで使えると感じました。